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TOUR PHOTO JAPAN

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2013年 06月 18日

三陸縦断・被災地見学ツアー

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2年3ヶ月経った今なお、いや、経った今だから。
やはり三陸のコースは、精神的に楽じゃない。
僕個人的には、震災後半年でここに来ているが、それから状況は殆ど変わっていないと言ってよい。
消毒されクリーンではあるものの、荒れ野は荒れ野のまま。
ここ田老は漁師町を散歩し、泳ぐ鮭を生まれて初めて目にした場所。
しかし現在は巨大な防潮堤が残されているだけ(それも一部決壊した状態で)。
今回のツアーは、そんな岩手県田老の街からスタートし、三陸海岸を一泊かけてひたすら南下するコース。

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この観光ホテルも、以前泊まったことのあるホテル。
いかにも田舎の観光ホテルという風情が愉しく、また食事のおいしい宿であった。
それが今はご覧の通り。
ALC構造だったことが、このような状況を残したとか。
今回はこの6階まで実際にあがり、その同じ部屋から撮影された津波の様子をヴィデオで拝見した(非公開・要予約)。
迫り来る津波の巨大さ、黒さ、スピード パワー。
逃げ遅れる人の姿、まるで笹舟の様に流される家々。
ものの数分の映像ではあるが、その壮絶はまさに言葉を失うとしかいい様がなく、思い出すだけでも涙がこみ上げてくるほど。

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あの日、揺れの直後テレビで最初に目に飛び込んだのがここ、釜石の港で津波の引き並みに次々さらわれていく車や建物のの映像であった。
その光景は今でもくっきりと脳裏に焼き付いているが、今は落ち着きを取り戻したかの様に見える。
しかし視線を180°陸地方向へ向ければ、やはりここも荒涼が広がっている。
この日は東北特有の風「やませ」が入り込み、初夏とは思えない冷え込み。
海面のもやは、そのため。

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気仙沼も甚大な被害を受け、港町はほぼ壊滅。
賑わっていた漁師町の繁華街は、現在復興商店街といった形で、少しずつ活気を取り戻しつつある。
店店からこぼれ聞こえる笑い声や生活の音が、ここまで下ってきて疲弊した気分を少し和らげてくれる。

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その中のある寿司屋さんでお昼ご飯。
550円なり。
さすがに新鮮で美味しい。

震災後、被災地見学のツアーには何度か添乗しているが、実は今回のツアーは個人的にもっともキツいツアーであった。
やはりそこには2年3ヶ月という重みが加わっていて、直後の「なんだ、こりゃぁ!?」という呆然とは全く違う。
そしてゲストの中には、廃墟となり取り壊す術もない建物の前で記念撮影をしたり、打ち上げられた巨大な船をみて「なんだ、こんなもんなのかぁ、もっとスゴいと思ってた」などと笑ったりといった無神経が、明らかに増えつつある。
そりゃツアー旅行なんだから、楽しんでもらえたらいいと思う。
いいと思うけど・・・。
ちょうど某自民党の政調会長にして「(放射能で)死者が出ている状況ではない」などと暴言を吐く今日この頃。
地震や津波の恐ろしさもさることながら、一番怖いのはやっぱり人間の心だなと、つくづく感じさせられた。

# by kama-ni | 2013-06-18 09:42 | 東北
2013年 06月 11日

立山黒部アルペンルート

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ふたたび、立山黒部アルペンルートへ。
「雪の大谷」最終日ということだったが、それでも雪の壁は15m。
室堂平やみくりが池も、まだまだ雪の下。
もう6月だというのに。
そういえばこの時期、雷鳥との遭遇チャンスは最高潮。
ちょうど縄張り争いの真っ最中で、今回もハイマツの周辺では数羽の個体を見ることが出来た。
この子はサービス精神が旺盛(?)で、何人ものカメラマンが手が届きそうなところでシャッターを切っているのに、いつまでもこの岩の上でポーズをとっていた。

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こちらはロープウェイ乗り場である「大観峰」展望台から望む、後立山連峰。
もちろん、眼下に横たわるのは黒部湖。
立山黒部アルペンルートの雄大さを、もっとも実感できるビューポイントである。

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ちょっとこの写真では分かりにくいが、その大観峰駅、背後にそびえる立山連峰の、雪と岩の中腹に張り付くように建っている。
そしてその峰の一番高く見えるところが、主峰の雄山。
その下には国内で立山にしか存在しない、氷河がある。

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黒四ダム建設に関しては、様々な映画や資料があるので詳しいことは割愛。
でも黒部ダム駅に飾られた、開発当時の写真には、想像を絶する迫力がある。
これ、道とは言えないよね。

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オマケ。
前夜に泊まった立山のホテルからの夕日。

# by kama-ni | 2013-06-11 21:54 | 中部北陸
2013年 06月 08日

撮影練習

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慣れないマニュアル撮影。
いろいろ試すべく、近所の海へ。
本当は星空を写すつもりだったけど、あいにく夜空にはうす雲が。
でも立ち位置とアングルを思いきって低くしてみたら、ショアーブレイクの面白い絵が撮れた。
瓢箪から駒。
あまり技巧的になるのもどうかと思うけど、なんだかハマりそうな面白さ。

ここは稲村ケ崎。
かつては「コダックポイント」と呼ばれた、定番のカメラポイント。
この岬からみる富士山の勇姿は天下一品だと思っている。

# by kama-ni | 2013-06-08 21:57 | The Day Off
2013年 06月 04日

南紀の海

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ツアーの目的は古道歩きだったけど、久しぶりに海らしい海をゆっくり眺め、妙に落ち着いた気持ちになれた。
ここは本州最南端の、潮岬。
名物のタワーからの眺め。

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潮岬の付け根、串本町のホテルからの朝日。
点々として見えるのは「橋杙岩」という名勝。

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以前から熊野の水の美しさについては何度か触れてきたけれど、透明度が高いのは川の水だけじゃない。
海だってこの色。
七里御浜の道の駅に立ち寄って、歩道橋からパチリ。
今すぐにも飛び込みたいけど、ここは遊泳禁止なんだとか。
それにしても、色がキレイ。

# by kama-ni | 2013-06-04 22:43 | 東海近畿
2013年 05月 29日

3泊で、アルトロ・上高地(2)

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3日目は上高地。
この聖地を訪れる際必ず通る釜トンネルを抜けて数分、最初に目に飛び込んでくるのがこの景色。
大正池にうつる、逆さ奥穂高連峰なり。
もちろん、毎回こんなに綺麗に映る訳じゃないが、今回はあまりの綺麗さに、思わず「バスとめて!」。
カメラ片手に飛び出したゲストも、大感動。
これ、実は夕方の5時頃。
みんな帰って誰もいない、そして無風。
貸し切りの、上高地。
こんな贅沢な景色、滅多にお目にかかれない。

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実はこれまで上高地に来て奥穂高連峰が見えなかった記憶がない。
今回は前日の天気予報からして雨マークだったから、それなりの覚悟を持って上高地入りしたけれど、これはこれでアリなんじゃないかと思った。
とにかく静かで、幻想的。

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最終のお宿はこちら
ロケーション抜群。
サービス抜群。
料理も抜群。
もちろん居心地も抜群のホテル。
蛇口からほとばしる水も、歯がしみるほど冷たいよ。

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廊下には、その歴史を物語る写真や資料が、まるでギャラリーのように展示されている。
これ、かなり興味深く、愉しい。
宿泊しなくても見れるから、チーズケーキセットのついでに是非。
(箱根富士屋ホテルのそれは、もっとスゴい)

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最終日の午前中は上高地散策。
ツアーにコンプリートされているガイドツアーでは河童橋周辺を2時間散策するプランだが「せっかくだから行きたい!」というゲストもいらしたので、その方々を明神池までご案内。
片道1時間ちょっとの道のりで、しかも雨模様。
でも雨の音や匂い、ことさら濃密な森の空気の肌触りが言葉を失うくらい心地よく、僕のつたない案内に同行してくださったゲストの面々はたいへん喜ばれた。
とくに「来れると思っていなかったけど、添乗員さんのおかげで来れた。 それに雨の中を歩けるなんて愉しい」というご婦人の言葉が印象的だった。
添乗という仕事をしていてよかった、と思える瞬間。
確かにこの明神池、晴れの日より美しいかも。

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明神池といえば、この小屋
もちろん岩魚の塩焼きとビールも!

高地山地は物価が高い。
それは仕方がないこと。
運送にコストがかかるから。
一方「現地調達」できる岩魚が1尾¥900というのは驚きだけど、そんなことはこの際どうでもいい。
だって、本当に美味しいから!

# by kama-ni | 2013-05-29 23:39 | 中部北陸