2012年 07月 23日
のっけから暗い写真で申し訳ないが、今回の登山ツアーは3日間通して天候には恵まれなかった。 視界がない雨の中の登山ほど「苦行」と感じるものはないが、それでも愉しいのが、このコース。 時折雲間から垣間見せてくれた、立山の山岳風景をご覧いただきたい。 初日の宿「雷鳥荘」。 有毒ガスの濃度が上がって現在立ち入り禁止となった地獄谷のすぐとなり。 食事も豪勢で、お風呂はもちろん地獄谷からのにごり湯(そもそも山でお風呂に入れる事自体、とてつもない贅沢なのだ)。 山小屋の領域を遥かに凌駕した、超快適な宿泊施設。 文字通り、極楽の湯船から地獄谷を見下ろしつつ・・・あぁ・・・! 写真は食後、夕暮れの宿外観。 夕焼けだろうか、霧の世界が赤く染まった。 イフェクト無し! 室堂。 我が国最古の山小屋。 国の重要文化財。 同ターミナルから歩いて10分くらいで、内部は資料館になっている。 中日はいよいよ立山縦走。 室堂からスタートして、まずは浄土山へ。 雪渓を渡ったら、岩の急登が続く。 今回は浄土山山頂周辺で多く見かけた、雷鳥。 赤い眉毛がおしゃれだが、これは雄。 浄土山から立山の主峰、雄山を目指して一の越にむかって下ると、雲が切れ始めて・・・。 立山縦走は、意外と歩きやすいコース。 ビギナーでも雄山の登頂は可能だし、縦走だって1日で歩き通せる。 3.000m峰を2座含む絶景のコースをこれほど手軽に楽しめるコースは、まずないだろう。 なにしろアルペンルートを利用して室堂(2.450m)まで行けば、標高差は500mくらい。 もちろん、装備はしっかりと。 これは雄山の山頂から見下ろす雪渓。 実はこれ雪渓ではなく、国内で唯一の「氷河」なのだ。 立山にはこの他に2カ所ある。 今年になって「発見」された(1年に30cmづつ流れていることが、GPSを使った調査で確認され、氷河学会より認定された)。 今回のツアーで、個人的にはこれを一番楽しみにしていた。 感無量。 立山黒部アルペンルートは言うまでもなく、上高地と並んで我が国の山岳観光のメッカ。 誰でも簡単に驚愕の山の景色を堪能することができる。 しかし普段着で観ることができるのは、本物の別天地のほんの「入り口」にすぎなかったことを、グラスの縁に立って実感。 写真中央の少し左に見えるのが「みくりが池」で、そのさらに左が室堂のターミナル。 しばし、ことばを失う。 この天気で、この感動。 晴れてたら、失神するかも・・・。 超えたっ! 雄山、大汝山を越えて、目指すは別山の先の山小屋、劔御前小屋。 急な下りの先に見えるのは国内最大級の雪渓「蔵之助カール」。 雪氷学を志すものは、一度は訪れる。 もっとも雪が少ない真夏でさえ最深部は30mもあり、現存するもっとも古い雪は、なんと卑弥呼の時代に降ったもの! もちろん、国内最古。 最終日、もうじきゴールの室堂ターミナル。 振り返るのは、初日にお世話になった「雷鳥荘」。 背後の稜線、真ん中あたりの肩の部分(雲に隠れてるけど)にあるのが、昨夜の宿「劔御前小屋」。 あの大きな雪渓にそって、まっすぐ下ってきたんだ。 みくりが池の、美しい青。 今回の縦走ツアーは、写真中右から左へ向かって、稜線を歩いた。 前述したように、縦走そのものは1日で踏破することができる。 本格登山エントリーコースとしては、理想的。 経験のあるパパがいれば、家族でも楽しめるだろう。 室堂周辺に点在する、国内でももっとも標高の高い温泉も、グッド! 本当に、愉しいコースだ。
by kama-ni
| 2012-07-23 09:57
| 登山・トレッキング
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